― 現場に合った安全対策を形にする ―

工場や生産現場において、安全カバーは「付いていて当たり前」の存在です。しかし実際には、安全カバーの設計や取り付けが不十分なことで、事故リスクや作業効率の低下を招いているケースも少なくありません。

特に、機械装置やモーター、回転体まわりの安全対策は、 「とりあえず既製品を付ける」では解決できない場面が多く存在します。

渡辺工業では、薄板板金と溶接の技術を活かし、 装置や現場環境に合わせた特注安全カバーの設計・製作を行っています。

本記事では、安全カバーが本当に必要とされる理由から、既製品では対応できない背景、そして特注だからこそ実現できる安全対策について解説します。

工場用安全カバーが必要な理由

工場内の事故の多くは、「慣れ」や「油断」が原因で発生します。特に回転体や駆動部、可動部は、作業者が日常的に近づくため、接触や巻き込みのリスクが常に存在します。

安全カバーの役割は、単に危険箇所を隠すことではありません。作業者が無意識のうちに危険領域へ入ってしまうことを防ぎ、 事故が起こる前提そのものを排除することにあります。

また、安全カバーは労働安全衛生の観点だけでなく、「異物混入防止」「設備の保護」「周囲設備への影響低減」といった意味でも重要です。にもかかわらず、設備導入後に「後付け」で対応されることが多く、 結果として使いにくい、外されてしまう、といった問題が起こります。

既製品の安全カバーでは
対応できないケース

安全カバーと聞くと、規格化された既製品を思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、実際の現場では既製品がうまく機能しないケースが少なくありません。

機械装置の形状が特殊で、既製品では寸法が合わない。モーターや配管、配線と干渉してしまい、必要な部分を覆えない。あるいは、点検やメンテナンスのたびに取り外しが必要で、作業性が著しく低下する。

こうした状況では、安全カバーが「邪魔な存在」になり、 最終的に外されたまま使われるケースも見受けられます。

既製品の安全カバーが悪いわけではありません。前提としている使用環境が、現場と合っていないことが問題なのです。

特注安全カバーのメリット

特注安全カバーの最大のメリットは、 装置・現場・作業動線に合わせて設計できることです。

危険箇所をただ囲うのではなく、

  • どこに人が近づくのか
  • どの作業で開閉が必要か
  • どの程度の強度が必要か
    といった条件を整理した上で形にします。

これにより、安全性を確保しながら、 作業性やメンテナンス性を犠牲にしない設計が可能になります。

特注=高コストというイメージを持たれがちですが、 現場改造や使われない安全カバーを繰り返すよりも、 結果的に合理的な選択になるケースは少なくありません。

特注安全カバーの設計ポイント

特注安全カバーでは、「覆うこと」そのものよりも、どう覆うかが重要になります。

まず、危険源をどの範囲まで囲うべきかを明確にします。完全に囲うのか、一部を開放するのかによって、構造は大きく変わります。次に、強度と軽量性のバランスです。 過剰に頑丈なカバーは扱いづらく、 逆に軽すぎると安全性を損ないます。

さらに、開閉方法や固定方法も重要です。 ボルト固定なのか、ヒンジ構造にするのか、 脱着頻度や作業内容に応じた設計が求められます。板金構造であれば、曲げや補強を活かし、 必要な剛性を確保しつつ、現実的な構造を実現できます。

安全カバーが活躍する利用用途

回転体・駆動部まわり

モーター、シャフト、ベルト、プーリーなどの回転体は、 最も事故リスクが高い箇所です。既製品では位置が合わず、一部しか覆えないことも多く、 結果として危険箇所が残ってしまいます。特注安全カバーであれば、回転範囲や周辺機器との関係を考慮し、 必要な部分を確実に保護する形状を実現できます。


モーター・ファン・送風機まわり

モーターやファンは、接触事故だけでなく、 異物侵入や放熱の問題も考慮する必要があります。

特注カバーでは、通気性を確保したパンチング構造や、 点検時に開閉できる構造など、安全性と機能性を両立した設計が可能です。


ベルトコンベア・搬送設備まわり

搬送設備は、人の動線と近接することが多く、 うっかり手を出してしまうリスクがあります。

作業性を無視した安全カバーは、 清掃や調整のたびに外され、形骸化しがちです。

特注安全カバーでは、作業動線を踏まえた開口位置や分割構造により、 現場で使われ続ける安全対策を実現します。


既存設備への後付け安全対策

既存設備では、導入当初に想定していなかった危険箇所が後から見つかることがあります。法令や社内基準の見直しにより、追加対策が必要になるケースも少なくありません。

このような場合、規格品では対応できず、 現場ごとの寸法・配置に合わせた特注対応が不可欠です。

渡辺工業では、写真や簡易スケッチをもとに、既存設備を活かした安全カバー製作に対応しています。


機械装置全体を覆うカバー・囲い

装置全体を囲う安全カバーでは、 強度・視認性・メンテナンス性のバランスが重要になります。

板金構造であれば、 必要な剛性を確保しながら軽量化し、 点検扉や脱着構造を組み込むことが可能です。

渡辺工業の安全カバー製作の特長

渡辺工業では、薄板板金加工を活かし、 軽量で扱いやすく、かつ安全性の高いカバー製作を行っています。

曲げ・溶接を前提とした現実的な設計により、 「図面通り作れない」といった問題を避けます。

また、図面がない段階からの相談にも対応しており、 一品物・少量・短納期案件にも柔軟に対応できる体制があります。

工場の機械・モーターなどの
安全カバー特注製作はご相談ください

安全カバーは、付いていれば良いものではありません。 現場で使われ続けてこそ意味があります。既製品が合わない、安全対策を見直したい、そんなときこそ特注という選択肢があります。

渡辺工業では、装置や現場の状況を理解した上で、無理のない、安全で現実的なカバーを形にします。正式な製作図面がなくても、ポンチ図やラフ図など、形状の意図が分かる資料があれば、そこから製作用図面を起こして対応しています。

まずはお気軽にご相談ください。