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外注管理の負担を減らし
品質を安定させるために
板金製品の製作において、「加工そのもの」よりも難しいのが工程管理です。切断や曲げ、溶接といった板金加工だけでなく、塗装やメッキ、アルマイトなどの表面処理まで含めると、関わる工程は一気に増えます。
多くの現場では、板金加工と表面処理を別々の業者に依頼するのが一般的ですが、その分だけ調整や管理の負担も増えていきます。寸法のズレや認識違い、納期遅延、品質トラブルが発生しやすいのも、この工程分断が原因であることは少なくありません。
渡辺工業では、板金加工を軸にしながら、表面処理工程まで含めた一貫対応を行っています。
本記事では、板金と表面処理を分けて発注することで起きやすい問題と、それを一貫対応でどう解決できるのかについて解説します。
板金と表面処理が分断されやすい理由
板金加工と表面処理は、専門分野が異なるため、別業者に依頼されることが多くあります。板金は板金屋、塗装は塗装屋、メッキはメッキ業者といった具合に、工程ごとに外注先が分かれるのは珍しいことではありません。
しかし、この分業体制では、製品全体を俯瞰して見る人が不在になりがちです。板金側は加工精度を、表面処理側は仕上がりを重視しますが、両者の間で前提条件が共有されていないと、思わぬトラブルにつながります。
例えば、塗装を前提にしていない溶接ビードの仕上げや、メッキに適さない構造、処理後に組み立てができなくなる設計など、問題は後工程になって初めて表面化します。
よくあるトラブルの背景にあるもの
板金から表面処理までの工程で起きるトラブルの多くは、技術力不足ではなく、工程間の認識ズレに起因しています。
板金加工では問題なく見えていた製品が、塗装後に寸法が合わなくなる。メッキ後に溶接部が目立ち、外観品質を満たさなくなる。処理後の膜厚を考慮しておらず、ボルトや嵌合部が合わなくなる。
こうした問題は、各工程が独立して動いている場合に起こりやすくなります。発注側がすべてを管理しようとすると、専門外の判断が必要になり、結果として負担が大きくなります。
表面処理を前提にした板金設計の重要性
板金製品は、加工が終わった時点で完成ではありません。特に外観品質や耐久性が求められる製品では、表面処理まで含めて初めて完成といえます。
そのため、本来は設計段階から表面処理を前提に考える必要があります。塗装であれば、塗り回りやマスキングのしやすさ、メッキであれば液抜きやガス溜まりの回避、アルマイトであれば材質や構造の制約など、それぞれに考慮すべきポイントがあります。
これらを無視したまま板金加工を進めてしまうと、後工程で無理が生じ、品質やコスト、納期に影響が出てしまいます。
渡辺工業の一貫対応の考え方
渡辺工業では、板金加工と表面処理を切り離して考えません。最初から「最終的にどのような仕上がりが必要か」を共有したうえで、板金設計と加工を進めます。
自社で行う板金加工については、切断、曲げ、溶接まで一貫して対応し、その後の表面処理については、信頼できる協力工場と連携して進めます。重要なのは、単に外注するのではなく、工程全体を渡辺工業が管理する点にあります。
これにより、発注側は窓口を一本化でき、工程間の調整や品質確認を個別に行う必要がなくなります。
表面処理ごとの対応と考え方
板金製品に用いられる表面処理には、用途に応じてさまざまな種類があります。塗装は外観性と防錆性を両立でき、色指定にも柔軟に対応できます。メッキは耐食性や導電性が求められる場合に有効で、アルマイトはアルミ製品の耐久性と意匠性を高めます。
渡辺工業では、製品の用途や使用環境を踏まえ、どの表面処理が適しているかを整理したうえで進めます。板金形状や溶接状態が表面処理に適しているかどうかも含めて確認するため、後工程での手戻りを防ぐことができます。
一貫対応による品質と納期の安定
板金から表面処理までを一貫して管理することで、品質と納期の安定につながります。工程ごとの優先順位や注意点を把握したうえで進められるため、無理なスケジュールや品質低下を避けることができます。
また、途中で仕様変更が発生した場合でも、工程全体を見渡して調整できるため、影響を最小限に抑えることが可能です。これは、特注品や一点物の製作が多い現場において、大きなメリットとなります。
図面が未確定な段階からの対応について
渡辺工業では、正式な製作図面がなくても、ポンチ図やラフ図など、形状と寸法の意図が分かる資料があれば対応しています。これらの資料をもとに製作用図面を作成し、板金加工から表面処理までを見据えた形に落とし込みます。
現地計測が必要なケースについては内容に応じて個別に対応しますが、原則としては資料ベースでの進行を基本としています。この進め方により、無駄な工数や調整を減らし、全体の効率を高めています。
一貫対応を検討すべきケース
外注先が増えて管理が煩雑になっている場合や、品質トラブルが繰り返し発生している場合には、一貫対応を検討する価値があります。また、特注品や少量生産で、毎回条件が異なる製品ほど、工程管理の重要性が高まります。
板金加工と表面処理を分けて考えるのではなく、製品としてどう完成させるかという視点で整理することが、結果的に品質と効率の向上につながります。
板金から表面処理まで
一貫対応はご相談ください
板金製品の品質は、加工だけで決まるものではありません。最終的な仕上がりを見据えた工程設計と管理があってこそ、安定した品質が実現します。
渡辺工業では、板金加工を起点に、表面処理まで含めた一貫対応により、発注側の負担を減らし、安心して任せられる体制を整えています。ポンチ図やラフ図があれば、そこから製作用図面を作成して対応可能です。
板金から表面処理までまとめて任せたいとお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。

茨城県筑西市井上1162-1