アルミ材の特徴
アルミニウムは、軽量でありながら強度が高く、耐食性に優れた金属です。これらの特性により、航空機、自動車、建築、包装など、さまざまな産業で広く利用されています。アルミニウムは、自然界では酸化アルミニウムの形で存在し、酸化皮膜を形成することで耐食性を持ちます。また、リサイクルが容易で、環境に優しい素材としても評価されています。
薄板のアルミ材の溶接には技術とノウハウが必要です。渡辺工業ではアルミニウムでの薄板板金溶接に長年の実績があります。ファイバーレーザー溶接を導入により、より薄いアルミ材のきれいな仕上がりも可能となりました。

アルミ材の利点
- 軽量性: アルミニウムの比重は約2.7で、鉄の約1/3の重さです。この特性により、輸送機械や航空機の部品に最適です。
- 耐食性: 自然に形成される酸化皮膜により、アルミニウムは腐食に強く、長期間にわたって使用できます。
- 加工性: アルミニウムは加工が容易で、さまざまな形状に成形することができます。切削、曲げ、溶接など、多様な加工方法が利用可能です。
- 熱伝導性: アルミニウムは熱をよく伝えるため、熱交換器や冷却装置に適しています。
- 電気伝導性: アルミニウムは電気を通しやすく、電線や電子機器の部品としても使用されます。
アルミ材の種類
アルミニウムは、合金の成分によってさまざまな種類に分類されます。主な合金系統には、1000番台から7000番台までがあります。
1000番台(純アルミニウム)
- 特徴: 純度が99%以上で、優れた耐食性と加工性を持ちます。
- 用途: 電気伝導性が求められる電線や、食品包装などに使用されます。
2000番台(Al-Cu系合金)
- 特徴: 銅を主成分とし、高強度を持つ熱処理型合金です。
- 用途: 航空機や自動車の構造材として利用されます。
3000番台(Al-Mn系合金)
- 特徴: マンガンを含み、成形性と耐食性に優れています。
- 用途: 飲料缶や建材に広く使用されています。
4000番台(Al-Si系合金)
- 特徴: ケイ素を含む合金で、溶接性が良好です。
- 用途: 溶接材料や自動車部品に使用されます。
5000番台(Al-Mg系合金)
- 特徴: マグネシウムを含み、耐食性と溶接性に優れています。
- 用途: 船舶や建築用材に利用されます。
6000番台(Al-Mg-Si系合金)
- 特徴: マグネシウムとシリコンを含む合金で、強度と耐食性がバランス良く備わっています。
- 用途: 構造材や建材に広く使用されています。
7000番台(Al-Zn系合金)
- 特徴: 亜鉛を主成分とし、高強度を持つ合金です。
- 用途: 航空機やスポーツ用品に使用されます。
アルミ薄板の加工方法
アルミニウム薄板は、さまざまな加工方法があり、用途に応じて適切な技術を選択することが重要です。
1. 切断加工
- 使用する工具と技術: レーザー切断、プラズマ切断、バンドソーなどが使用されます。特にレーザー切断は高精度で複雑な形状の切断が可能です。
- 注意点: アルミニウムは熱伝導率が高いため、切断時に熱がこもりやすく、工具の寿命が短くなることがあります。冷却剤を使用することで熱を管理することが重要です。
2. 曲げ加工
- 曲げ加工のプロセス: プレス機やベンダーを使用して行います。材料を金型に挟み、圧力をかけて曲げる方法です。
- 必要な機器: プレス機、ベンダー、金型が必要です。
3. 穴あけ加工
- 穴あけの技術と注意点: ドリルやタップを使用します。アルミニウムは硬度が高いため、適切な切削速度と冷却を行うことが重要です。特に、ドリルの摩耗を防ぐために、切削油を使用することが推奨されます。
4. 溶接加工
- アルミの溶接特性: アルミニウムは熱によって強度が低下しやすいため、適切な溶接方法を選ぶことが重要です。
- 溶接方法の選択: TIG溶接やMIG溶接が一般的に使用されます。これらの方法は高温で行う必要があるため、高い技術が求められます。
アルミ薄板の表面処理
アルミニウムの表面処理は、耐食性や美観を向上させるために重要です。
1. アルマイト処理
- プロセスと利点: アルミニウムの表面に酸化皮膜を生成させる処理で、耐食性や硬度を向上させます。さらに、色付けが可能で、美観を保つことができます。
2. 塗装
- 特徴と用途: アルミニウムの表面に塗料を塗布することで、耐食性や美観を向上させます。建材や家電製品など、さまざまな用途で利用されています。
アルミと他金属の比較
- 耐食性: アルミニウム > 鉄 > ステンレス
- 強度: ステンレス > 鉄 > アルミニウム
- 加工性: アルミニウム > ステンレス > 鉄
アルミニウムは、軽量性と耐食性に優れていますが、強度ではステンレスや鉄に劣ります。用途に応じて、適切な金属を選択することが重要です。特に、腐食環境での使用や軽量化が求められる場合には、アルミニウムが最適な選択肢となります。