箱物筐体の製作について
箱物筐体は、電子機器や産業機械の外装として重要な役割を果たします。これらの筐体は、内部の機器を保護し、外部環境からの影響を防ぐために設計されています。精密板金加工は、これらの筐体を高精度で製作するために不可欠な技術です。弊社は溶接を主体とした薄板板金のスペシャリストです。アルミ・ステンレスを中心に箱物筐体の精密板金製品を多く手掛けてきました。
新規図面の試作や代替工法提案も積極的に行っております。
製品仕様や加工方法についてご不明点な点があればお気軽にご相談ください。

箱物筐体を作るための基礎知識
箱物筐体は、電子機器や機械装置を収納するための箱(ボックス)であり、一般的には金属や樹脂などの材料で作られます。具体的には、スマートフォンやパソコンのケース、制御盤、分電盤、配電盤など、さまざまなサイズや形状の筐体が存在します。これらは、機器を外部の衝撃や水分、ほこりから守るために設計されています。
箱物筐体は、使用目的や環境に応じてさまざまな種類があります。以下は主な種類です。
- 板金筐体: 鉄やアルミニウムなどの金属板を使用して製作される筐体で、強度と耐久性に優れています。主に電子機器や制御盤に使用されます。
- 樹脂筐体: プラスチック製の筐体で、軽量で加工が容易ですが、耐久性は金属に劣ります。電子機器の軽量化が求められる場合に適しています。
- ダイカスト筐体: 複雑な形状を量産するために使用される金属製の筐体で、特に大量生産に向いています
弊社では精密板金にて板金筐体を製作しております。
箱物筐体の設計するポイント
箱物筐体を設計する際には以下のポイントを考慮する必要があります。
- 耐久性: 筐体は外部からの衝撃や振動に耐える必要があります。材料選定や構造設計において、強度を確保することが求められます。
- 防水・防塵性: 使用環境に応じて、防水や防塵の設計が求められます。特に屋外で使用する場合は、シーリングや特殊なコーティングを施すことで、内部機器を保護します。
- 熱管理: 電子機器は動作中に熱を発生させるため、放熱設計が重要です。通気口や冷却ファンの配置を考慮する必要があります。
- コストと機能のバランス: 材料の選定は、コストと機能のバランスを考慮して行う必要があります。安価な材料を使用すると、耐久性が低下する可能性があります
箱物筐体に使用される材料
箱物筐体に使用される材料は、以下のような特性を持つものが選ばれます。
- ステンレス鋼: 耐腐食性が高く、過酷な環境でも使用可能です。特に、海の近くなど塩害が発生する場所での使用に適しています。
- アルミニウム: 軽量で加工が容易ですが、強度が弱いため、大型の筐体には不向きです。小型の筐体には十分な強度を持ち、耐腐食性も高いです
- 鉄鋼: 安価で耐久性が高いですが、錆びやすいため、表面塗装やメッキ処理が必要です。
箱物筐体の製作の流れ
箱物筐体の製作は、以下のような工程で行われます。
- 設計・図面作成: CADソフトを使用して詳細な設計図を作成します。この段階で、筐体の形状や寸法、取り付け部品の位置などを正確に記載します。
- 材料の選定と調達: 使用する材料は、筐体の用途や要求される性能に基づいて選定されます。
- 切断(ブランク加工): レーザーカッターやプレス機を用いて、設計図に基づいた形状に材料を切り出します。
- 成形(曲げ加工): 切断された材料を曲げて立体的な形状に加工します。
- 溶接・組立: 成形が完了した部品を溶接し、筐体を形成します。
- 仕上げ(表面処理・塗装): 筐体の表面処理や塗装を行い、製品の外観を整えます。
- 検査: 最終工程では、製品が設計図通りに仕上がっているかを厳密に検査します
箱物筐体は、機器を保護するための重要な構造物であり、精密板金加工の技術を駆使して製作されます。設計や材料選定、製作工程において多くの要素を考慮することで、信頼性の高い製品を提供することが可能です。箱物筐体の製作を検討する際は、用途や環境に応じた適切な設計と材料選定が重要です。
渡辺工業は溶接を主体とした薄板板金のスペシャリストです。箱物筐体の製作実績も豊富です。
新規図面の試作や代替工法提案も積極的に行っております。
製品仕様や加工方法についてご不明点な点があればお気軽にご相談ください。